十和田商工会議所ニュース

『Frontier』 2002年5月号

特定非営利法人

プロ・ワークス十和田が設立 NPOが地域を変える 

 さまざまな可能性を持ち、地域を変えると言われるNPOが今注目を浴びている。中でもまちづくりにおいてその可能性は重要な位置を占め、まさに営利団体も非営利団体も「協業」の時代を迎えていると言われる。そんなさ中、NPO法人プロ・ワークス十和田が、先月19日に発足会を開催した。同法人は発足会の中で、十和田市のまちづくりについて強くその使命感をアピールした。 

 今、NPOという言葉をよく耳にする。そもそもNPOとは営利よりも使命を優先する民間組織(Nonprofit Organization=非営利組織)のことであり、「非営利」とは利益を上げてはいけないということではなく、利益があっても構成員に分配しないで団体の活動目的を達成するための費用に当てることである。例えば「地域の高齢者のために食事をつくって届ける」「里山を守り育てその活用を図る」「町並みを保存する」「地雷除去・撤廃に取り組む」「子供の虐待を防ぐ」など特定の地域に限定したものから、全国海外に及ぶものなど、さまざまな団体が存在する。企業など、使命よりも営利を重視する組織FPO(for-profit Organization=営利組織)とは一線を画する。 

「協業」の時代

 近年、そんなNPOとFPOが急接近し、協力して事業をする「協業」の時代が到来していると言われている。営利団体が気づかない視点から、「社外の目」としてNPOが期待され、そんな中で今後、いわゆる地域おこしという観点では、NPOとFPOが協業することは欠かせないことと言われている。

会議所もNPOの組織化を推進

 さて、今年度の当商工会議所の事業計画の中に、商工業・サービス業振興対策の推進として「NPOの組織化を進めるフォーラムの開催」という項目が、新しく付け加えられた。この意図するところの一つに、当市における街づくりがある。NPOとFPOとがそれぞれの特性を活かし、協業していくことで、商店街を含む中心市街地の活性化を図っていこうという考え方である。その性格上相反するものも共通の目的があるならば、互いに協力しあうことは十分可能だ。 

シニアネット久留米の例

 ここで、営利組織と非営利組織の利害が一致した一つの事例を紹介したい。高齢社会が進展する中で、電子メールやインターネットを活用してシニア世代の仲間づくりや生きがいづくりをしていこうというネットワークとして、福岡県久留米市にオープンした「シニア情報プラザ・久留米」の運営を担っているNPO法人「シニアネット久留米」の活動が注目される。当初、商店街活性化への道を模索していた商店街の有志と、拠点となる施設を熱望していたシニアネット久留米のメンバーが考えたのが、中心市街地にある商店街の空き店舗を利用したシニア情報プラザの開設であった。商店街の中にシニアの情報交流拠点をつくることによって、「高齢者の社会参加」「中心市街地の活性化」「デジタルデバイドの解消」という地域が抱える課題を解決していこうというのである。 

NPO法人プロ・ワークス十和田が誕生

 先月19日、街づくりを主眼とする特定非営利法人プロ・ワークス十和田が発足会を開催した。理事長の中野正三氏は、従来から営利度外視で、駒街道でのフリーマーケットや太素祭でのアメリカンデーなど、青年達の先頭に立ってイベントを開催してきた仕掛け人だ。「いろんなイベントをこの十和田市で開催し、お互いが切磋琢磨し、大きくなっていけばいい。将来この十和田市が、県南の、いや青森県の雄にならなければ」と話していたのを思い出す。 

NPOが地域を変える

 いわゆる事業実施型NPOとも言えるプロ・ワークス十和田の設立趣旨はこうである。「広く地域交流、地域活性化を推進し、地域社会とのふれあいの中で社会貢献を図るため、地域住民、子ども達や青少年参加型の事業などを実施し、賑わいと活気あふれる地域づくり、生きがいのある共生社会を目指す」とし、商店街活性化についても十分視野に入れているようだ。今やNPOは、地域おこしのために、なくてはならない存在となりつつある。

 くしくも十和田市のまちづくりが、中心市街地活性化法にもとづくTMO計画策定に向けて現在進行中である。今後このようなNPO法人の活躍と多数の組織化が、この十和田市にとっても大いに期待されるところだ。


会員の皆さんとのパイプ役

平成14年度 小規模企業振興委員のご紹介

 当所では、小規模企業の経営改善のお手伝いをするため、経営指導員による相談指導を行っています。さらに会員の皆様と指導員とのパイプ約として、商工相談員制度を設けています。

 「お気軽にご相談を」をモットーに、今年度委嘱された11名の振興委員が、経営全般のご相談を経営指導員へおつなぎいたします。あなたの身近な振興委員にお気軽にご相談下さい。

(順不同敬称略)

拠|林建設 竹林 與志美 23-4144、日東技術梶@菊地 甫 22-5912、椛轄竕ョ 江渡 信貴 23-2555、和島市郎税理士事務所 和島 市郎 20-1450、パオステーション 野月 千代松 25-5548、ライフページ・よしざき 吉崎 貞義 23-9472、居\文字内装 十文字 敏 23-1888、株虫R工業 白山 春男 23-7038、理容ムラダテ 村舘 清美 23-2080、牛イ々木ガス商会 佐々木 茂 23-7355、シュウワ自動車工業 山本 秀雄 23-6700


 さわやか川柳 

行く先がまだ決まらない若い鮎 斉藤たかし 

ペイオフに胸さわぎする預金高 滝内 政子 

 国の行政のことなんて雲の上の話と風まかせにしているうちに、なんと、失政のツケが、私共の息子や我が家のフトコロにまでやってきた。 

火炙りに耐えた釣竿よくしなり 豊巻つくし 

と言うことで、しばらく頭をひくくして不況風をやり過ごすしかないか? 

春がきた今日から花になるわたし 北村 吾朗 

米を研ぐ明日はきっと晴れるから 千葉ゆり子 

 ともあれ、明けない夜はないと心さだめて希望を胸に強くしなやかに生きようではないか。

(協力 十和田かぱちぇっぽ川柳吟社)


がんばってます

がんばっている会員さんにInterview

泣a[ドショップとーわ 杉本圏一さん(59歳) 

自分だけのファッションを楽しむ

 「昭和38年暮れのクリスマスイブ、これがうちの創業日です」と話すのは、モードショップとーわの杉本圏一社長。くしくも東京オリンピックが開催される前の年。時代は好景気の流れで順調に売上は伸び、世の人々は本格的なおしゃれ時代を迎えていた。

 杉本さんは「生地については得意分野なのですが、流行やデザインの方は専務(奥様)に任せ気味です」と笑う。

「とーわ」さんと言えば「高い」というイメージですが

 百貨店の上をいくか、下をいくかです。同じものを売っていたら当然負けます。どうせなら上の商品を扱おうというのが私の考えです。デパートではあまり置かないもの、それが「一点もの」です。同じデザインはありません。当然値は張りますが、それだけではありません。価格だけで競争したらただの値崩し合戦です。とーわは何よりもお客様一人一人を大切にしているんです。でも最初のころは大変でした。どうしてもお客様は価格を見ますからね。

どんな商品を扱ってますか

 主にワールドの商品や、DCブランドでは芦田淳など、その他海外ブランドも扱います。仕入れのために東京での展示会も頻繁です。ほとんど返品できません。仕入れる人間の目ひとつで決まります。メーカーは春には冬物の展示会を開催します。その時期に発注します。後でこれが欲しいと言ってもありません。「流行の先取り、自分だけのもの」これがうちの商品です。

ご商売の秘訣は

 やはり日々勉強ですね。クレームはとーわへの期待だと解釈します。そんなお客様ほど大切であり、勉強になります。人との出会いが一番大事なんです。仕事での馴れ合いは大敵、お客様への感謝の気持ちと初心を忘れない。社員にもそう話しています。

仕事以外のことで何か

 以前はよく海や川で釣りを楽しんでいました。最近はごぶさたですね。今は健康を考えて毎朝夫婦2人で1時間ぐらいサイクリングにでかけます。楽しいですよ。朝の大切さを実感します。仕事も趣味も楽しくないといけませんね。

PRをどうぞ

 最近とーわ独自のポイントカードを始めました。たまると結構割引になります。またビップ気分で参加できる少人数のファッションショーも好評です。 

高度なセンス、勘、経験、そして努力が要求されます。華やかそうでも結構大変なんです。時折専務(奥様)のフォローも入り、しっかりと呼吸の合ったご夫妻、そんな印象を受けるインタビューでした。(編集部)


目で見る4月 

テレトラック十和田がオープン

  4月6日、馬事文化の里・十和田市に21世紀型ホースエンタテインメントが誕生した。

4月20日は郵政記念日

営農大学校1年の湊 華苗さん(19)が1日郵便局長、ミスとわだの野田 知亜紀さん(22)が1日郵便外務員として、戸田局長から郵便業務の説明を受けた。この後野田さんは市内へ記念配達に… 

(社)十和田市観光協会が定時総会

4月19日、桜の開花が早まった今年の春まつり真っただ中、主催団体の同協会定時総会が開催された。 

早い桜に露店も大賑わい

4月12日に開花宣言した今年の桜。十和田青空商店組合では13日から緑地公園に露店を出店した。 

ミニ鯉のぼりの下を歩く

桜の下で官庁街をおよぐミニ鯉のぼり。やっぱり一番似合うキャラはこの子たちかな? 

ボランティアガイドも大忙し

春まつり期間中、(社)十和田市観光協会の依頼で観光案内をする十和田ボランティアガイドの会。写真は桜の広場前で、観光客の質問に答える会長の小笠原瑛二さん。同会ではボランティアガイドを募集しています。 

バスガイドさんたちも大はしゃぎ

仕事の合間に記念撮影かな。この日は少々風が強かったが、桜の下ではバスガイドさんたちも大はしゃぎ。


青年部INFORMATION 

体験型ツアーへ本格的取り組み

 去る4月26日(金)十和田富士屋ホテルにおいて、平成14年度通常総会が開催されました。総会では平成13年度事業報告・収支決算承認のほか、14年度の事業計画が下記のとおり承認されました。今年度は昨年度半ばから立ち上げた体験型ツアー企画への本格的な取り組みのほか、7月には、とわだYosakoi夢まつり実行委員会への参画という新しい事業や、県連活動支援として新幹線八戸駅開業に向けての広域観光事業等が事業計画に盛り込まれた。委員会体制も、下記のとおりインターネット委員会を研修委員会に吸収する形として、体験型ツアー企画委員会を特別委員会として新たに設置しました。

 

 また懇親会では13年度の卒業式も行われ、次の3名がめでたく卒業を迎え、今泉会長から記念品が授与されました。卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。今後は青年部OB会に入会して頂き、我々青年部への応援ご支援の程よろしくお願いします。

◎平成13年度卒業・3名 川村景明(潟_イキョウ) 久保田誠(葛v保田建設) 神 吉健(白鳥時計店) 

青年部会員募集中 年齢50歳まで 年会費18000円 連絡先・当所青年部 電話 24−1111

 

平成14年度事業計画 

<定例会>

1.通常総会 4月…総務委員会

2.Yosakoi夢まつりへの参画(実行委員会)7月…駒街道委員会

3.勉強会 9月…研修委員会

4.講演会、忘年会 11月…研修、総務委員会

5.新年会 1月…総務委員会

<調査事業>

1.インターネット…研修委員会

2.連携軸・市町村合併…連携軸委員会

3.体験型ツアーの企画…体験型ツアー企画委員会

<広報>

1.隔月で会議所ニュース掲載…広報委員会

(会員募集)

<県連等支援事業>

●東北ブロック大会 10月3日(木)〜4日(金) 福島県福島市

●全国大会 11月8日(金)〜9日(土) 大阪府守口門真市

●会長研修会 2月7日(金)〜8日(土) 千葉県柏市

※県連広域観光事業(通年)


告知板(MAY) 

特許相談会

 特許庁の委託を受け、地域の中小企業者、個人の方々を対象に工業所有権に関する特許相談会を開催。

《開催時間》木曜日は13時〜17時、金曜日は9時〜12時。(各共通)

《開催場所・日》弘前商工会議所(4/25、6/20、8/22、9/26、11/28、12/19、2/20)、(社)発明協会青森支部(4/26、5/9・23、6/6・21、7/11・25、8/23、9/12・27、10/10、11/7・29、12/20、1/16、2/21、3/6)、八戸ユートリー(5/10、6/7、7/12、9/13、10/11、11/8、1/17、3/7)、むつ商工会議所(5/24、7/26)

《予約先》相談ご希望の方は、(社)発明協会青森支部рO17‐762‐1710まで。


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《問合先》(財)21あおもり産業総合支援センター企画情報部情報支援課рO17‐732‐3246


編集部のつぶやき

 今年の桜はいつもより早く、あわせて花見も早かった。当然誘惑には勝てない4月だったが、5月は総会シーズン。総会には懇親会がつきもの。なんだかんだと理由をつけて年がら年中楽しんでいるのは私だけではあるまい。

 5月、遊びには事欠かない季節がやって来た。ゴルフもいいけど、山に入れば、山菜では最もポピュラーな蕨が楽しめ、海釣りでは最もポピュラーなカレイが楽しめる。今年はこちらも少し早めと聞く。マガレイ、マコガレイ、ナメタガレイ、石ガレイ、「海が俺を呼んでいる」と仕事も手につかない向きも多いのではなかろうか。

 幼い頃から父に連れられ、海や山に出かけたことを思い出す。

 太公望は、長い付き合いの漁師を船頭に、今年こそは魚拓の記録を更新しようと、夢は大きく膨らむ。(かず)


一言言いたい

会員さんの声を募集!!

 当所では、会員さんが日常感じていることやご意見を募集しています。ハガキかメールで、当所広報係までお送り下さい。(E-mail:towada@towada.or.jp)

 ご商売上のことから地域社会一般のことなど、もちろん当広報誌に関してのことでもOK。内容については特に問いませんが、今後の事業活動の参考にさせていただきますので、なるべく建設的なご意見をお願いします。字数は数行から多くて400字程度まで。

 なお、皆様からいただいたご意見は、できるだけ当広報誌上でご紹介してまいります。たくさんのご意見をお待ちしております。

 匿名等ご希望の方は、その旨を赤でご記入下さい。

※十和田商工会議所総務課広報係рQ4−1111

 

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