十和田商工会議所ニュース

『Frontier』より 2000年6月

馬の文化資料館 十和田市称徳館いよいよ一般公開

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馬の文化資料館「十和田市称徳館」が6月10日から一般公開される。総面積2449uの館内には、歴史、民族、宗教(信仰)、美術など、多岐の分野にわたる馬に関する文化資料が約5000点展示されている。 展示品は約5000点 6月10日オープン

 エントランス広場に入り、階段(障害者用に昇降機が設備)を上ると入り口「長屋門」、中は、ざっと次のとおり。

驥北館 錦絵、ねぶた、奉納神馬などの他、みちのくの馬の歴史資料を展示。

馬具館 室町時代の鞍や桃山時代の馬面、轡、鳴り輪や武士の馬装具などを展示。

玩具館 日本をはじめ、外国の馬の玩具や切手などを展示。

絵馬堂 絵馬の展示、パソコンでの馬のクイズ、絵馬の自販機を設置。

信仰館 馬の守護神、わら馬や厩猿、南部小絵馬など展示。

文献館 馬医・日本馬術・相馬に関する古文献を収蔵する。

民話館 農家の一部を再現した民話シアター。立体ハイビジョン上映や語りべによる民話を楽しめる。

企画展示館 1階は、郷土資料の展示。乗馬シュミレーションなどの体験コーナー。2階は馬の絵画・工芸品などを展示、工芸サロンから十和田市の眺望が楽しめる。

 高森山の展望台まで、そのまま歩いて5分。面積2449uの館内にある展示品は約5000点、未展示のものを含めると、ざっと7000点とのこと。展示品の他、体験コーナーや民話シアターなどもあり、大人も子供も楽しめる。また、企画展示ホールや民話シアターなど、館内の施設利用も可能とのこと。休館日は毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、通常、開館期間は4月1日から11月30日(変更あり)、開館時間は9時から16時30分(最終入館16時)。

 十和田市の今日は馬産なくして語れない。馬具ひとつにしても、人と馬との長い歴史と文化がそこにはある。


大店立地法が施行 6月1日〜  県が「大規模小売店舗立地審議会」を設置

 「街づくり3法」のうち、中心市街地活性化法(=活性化法)と改正都市計画法が平成10年に施行。残る大規模小売店舗立地法(=立地法)が今月6月1日から施行された。いわゆる調整4項目(店舗面積、開店日、閉店時刻、休業日数)を中心に、大規模小売店の商業的出店調整を目的として、中小小売業の保護が主な目的であった「大店法」は、これをもって廃止された。

 今度の「立地法」による出店規制は、市町村がゾーンニング的手法(「特別用途地区」を柔軟に決定)により、大型店の出店可能及び不可能な地域を設定し、出店可能な地域への大型店の立地があった場合、それに伴って生じ得る周辺生活環境への影響を緩和するという観点から調整が行われる。

 「立地法」の運用主体である県は、「立地法」にもとづいて、駐車・交通、騒音・廃棄物、街並みづくりなどの調査予測及び対応策について審査するために、今年2月24日、庁内12課による「青森県大規模小売店舗立地法庁内連絡会議」を設置した。また、「立地法」による審査は、公正かつ専門的な知見が必要なことから、県条例の一部を改正し、第三者的協議機関(立地法では設置を義務付けられてはいない)として、学識経験者を委員とする「青森県大規模小売店舗立地審議会」を設置することとした。

 しかしそこには、「勧告」という言葉はあるが、大店法でいう「大店審(大規模小売店舗審議会)」のような「命令」という言葉は存在しない。「勧告」に従わない場合には、社会的制裁として、その旨を公表することにとどまる。

 また、現在十和田市は、中心市街地を商店街の整備と一体的な形で整備する「活性化法」に基づく中心市街地活性化基本計画を策定中だ。「立地法」の運用主体は県にあるが、改正都市計画法において、ゾーンニング的手法による大型店出店規制の権限は市にある。そういう意味では、商業施設を計画的に立地させるためにも、今後、十和田市のゾーンニングには、必然的に関心が高まるところだ。

 しかし、大型店の出店の多い郊外や近隣市町村との境界付近は、都市計画区域外など適用外の地域である場合も多く、そこに大きく出店規制を期待するのは難しいという指摘があるのも事実。

 現在、商工会議所としては、今後も郊外、または広域で消費流出につながる大型店出店については意見を提出していく方向だ。しかし、あくまで限られた範囲内での意見提出であり、「街づくり」に名を借り、商業的に出店を調整しようとする意見は認められない。

 また、市町村の行政区域を越えて広域調整が必要になる出店ケースは、「立地法」下においては今のところ手立てはない。県の開発許可手続きの過程において、影響が及ぶ周辺市町村との広域協議を行う、といった県条例が必要とされてくる。

 いずれにしても、今後の大型店の動向が注目されるところだが、大型店の郊外出店は、規制するのではなく、街づくりの観点から、市の計画区域内(特に中心市街地)へ大型店を誘導していくと考えるべきかも知れない。住民を巻き込んだ広範な議論を行い、街づくりのムードづくりをしていくことが大切だろう。

 基本はやはり、十和田市の商業や中心部のあり方についてのビジョンを持ち、積極的に自分達の街をつくって行こうという姿勢であり、強く望まれるところだ。

yuniba_s.jpg (21297 バイト) 十和田市内では、ユニバース十和田穂並町店が閉店時刻が年間9時まで延長。今年3月 結審されている。

jasuko_s.jpg (19051 バイト) 広域型で調整してきた下田町のイオンショッピングセンター。先月5月に、閉店時刻の延長が10時で結審された。バリアフリーに力を入れる同ショッピングセンターは、(新聞紙上によれば)NPO法人が運営主体となりデイセンターを開設するなど、福祉施設面での理解も示しているようだ。


12年度第1回通常議員総会  11年度の事業報告・収支決算承認

soukai_s.jpg (18881 バイト) 5月26日(金)商工会館において、平成12年度第1回通常議員総会が開催された。

 開会にあたり稲本会頭は、「全国及び東北地方の景気は改善傾向にあるようだが、今後の見通しは不安定。当地域においては、まだまだ回復傾向には無い。最大の案件である中心商店街の件についても、市の中心市街地活性化基本計画の中でどのような位置にあるのか、TMOにも積極的に取り組んでいきたい」と述べた。

総会で承認された議案および報告事項は次のとおり。

◎議案第1号 平成11年度事業報告承認の件

◎議案第2号 平成11年度一般会計収支決算承認の件

◎議案第3号 平成11年度特別会計収支決算承認の件

(@中小企業相談所収支決算A法定台帳収支決算B特定退職金共済事業収支決算C商店街活性化事業収支決算D地域振興券利用促進事業収支決算)

◎議案第4号 平成11年度収益事業特別会計収支決算承認の件

◎議案第5号 平成11年度退職給与資金積立金特別会計収支決算承認の件

◎議案第6号 平成11年度公益事業会計・収益事業会計貸借対照表並びに損益計算書及び総合財産目録承認の件

◇報告事項

@新入会員について A大型店問題対策特別委員会委員について B大売出し連盟委員会委員について C育児・介護雇用環境整備事業・両立支援検討委員会委員について Dむらおこしフォローアップ事業実行委員会委員について E県連要望事項について F春まつり・太素祭について G大相撲十和田場所開催について H小企業等経営改善資金審査会審査委員について I経営安定(倒産防止)特別相談室商工調停士について J場外馬券売場設置促進特別委員会廃止について。


春まつり太素祭(5月3日〜5日太素塚境内で開催)

odori_s.jpg (36588 バイト) 写真は5日に開催された、上切田小学校児童による駒踊り。今回で29回目を迎えた。子供による郷土芸能が、思い出として、この子たちの心の中に刻まれることだろう。新しいものを取り入れても、伝統は残していきたい。


ササキコーポレーションがIT(情報技術)革命推進で記者会見(5月23日)

sasaki_s.jpg (23752 バイト) ササキコーポレーションが、NTT東日本が中心に開発した中小企業向け基幹業務統合パッケージソフト、NewRRR(ニュートリプルアール)を導入した。

 顧客の要望が多様化し、開発製品の種類は増え、そのサイクルは短くなっている。品質・コスト・納期とともに、顧客の求める製品をいちはやく見つけて創り出すことが重要。そのような環境下において企業は、最新の情報技術を取り入れ、ビジネスそのものの時間を大幅に短縮することが不可欠。同社では平成10年8月、すでにシステム化されていた販売管理・財務会計のシステムに、生産管理システムを連携させるためのプロジェクトチームを発足。今回、国際会計基準に準拠し、業務支援ではなく、販売・生産・購買・財務の各業務を一元的に管理し、経営戦略の意思決定を全面的にサポートする高機能を持った経営支援型のNewRRRを導入するに至った。この手の中堅・中小企業向けソフトの導入は全国でも類を見ない。


大相撲十和田場所巡業記者会見(5月31日、当所)

oyakata_s.jpg (25578 バイト) (財)日本相撲協会の粂川親方(元琴稲妻関)を迎え、8月14日の十和田場所開催に向けて、記者会見を開催。古舘實実行委員長は、場所開催に至る経緯を述べ、「市民の皆様に、日本の国技大相撲を間近かにお見せできることは、喜びに耐えない。ご協力下さった方々に感謝したい」と挨拶した。場所当日は、午前8時から9時まで、郷土出身力士など8名が握手会と記念撮影を兼ねて、お客様を出迎える。

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駒街道フリーマーケット(5月28日、当所1階で開催)

free_s.jpg (22839 バイト) 駒っ子広場・駒街道を活用して、月1回のイベントを企画実施し、街の活性化につなげることを目的に、若者を中心とした「駒街道パワーアップ実行委員会」を立ち上げた。第1回目は4月30日の春まつり期間中にディナーライブやフリーマーケットを開催。今回は2回目、あいにくの天気で会館内で開催となった。次は6月25日開催予定。


青森県商工会議所青年部(YEG)連合会ゴルフコンペ

(5月22日 みちのく国際カントリークラブ)

nakawatari_s.jpg (16686 バイト) 今年度は十和田YEGが県連の事務局。YEG県連通常総会が十和田で開催された。写真は親睦のゴルフコンペ。19名が参加した。中渡県連会長の豪快なショット。結果は…。


 LOBO4月調査  業況DIが小幅改善  個人消費は依然低迷

 日本商工会議所が5月2日に発表したLOBO(早期景気観測)調査の4月結果をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、以下同じ)は、前月水準(▲35・6)よりマイナス幅が0・4ポイント縮小して▲35・2となった。

昨年4月以来DI値の水準は▲40ポイント台で一進一退の動きを続けたあと、3月に大幅なマイナス幅の縮小(▲7・2ポイント)が見られたが、4月はさらに若干の縮小となった。

 建設業では、「新年度のため公共事業発注の端境期で受注がない」との声のほか、「受注競争が厳しく採算面が悪化」、「設計単価の下落により業況が悪化」など採算面の厳しさも多く指摘されている。しかし、一部には「個人住宅、営繕で受注が増え、やや上向き傾向」といった声も寄せられている。

 製造業では、「軽自動車は依然として堅調に推移、普通自動車も仕事が出てきた」(自動車付属品)、「東南アジア及び欧州方面の輸出好調」(金物類)など生産量増加の声がある。一方、「短期の仕事はあるが、安定した受注がない。加工単価の値引きを要求され厳しい」(暖房装置・配管)など、価格競争による採算面の厳しさについての指摘も寄せられている。

 卸売業では、「消費の低迷と価格競争の激化により、当面、回復は見込めない」(食料・飲料)など厳しい業況を訴える声が多いものの、「前年比売上・採算ともに伸びている」(総合卸)、との声もある。

 小売業では、昨年実施した地域振興券の反動減や、客数の減少・客単価の下落といった指摘が多く寄せられている。その一方で「旧デパートの空店舗に電化製品量販店と百円ショップが入店し、商店街の集客力が二ケタで増加」(商店街)といった声もある。

 サービス業では、「客単価の下落」(飲食)といった指摘がある一方、「人事異動などによる各種会合が好調」(飲食)、「携帯電話関連事業所の派遣需要が急増」(人材派遣)などの声も寄せられている。

 向こう3ヶ月(5月〜7月)の先行き見通しは、全産業合計の業況DI(今月比ベース)が▲27・2と、現状より好転するとの見方となっている。


「失業」その1  〜働く意志と能力〜  雇用保険〜失業給付の受給要件

社会保険労務士 石倉 伸一

社労士 いしくら しんいち の「ちょっといい話」

 今回は雇用保険の求職者給付の基本手当、いわゆる、失業給付について考えてみましょう。

 基本手当は労働の意志(働きたいという気持ち)、また労働能力(働くことのできる身体)があるのに失業状態である方が、一定の被保険者期間を有し、その間14日以上の月を1ヵ月とカウントし計算されます。

 それでは労働の意志とはどういう事か具体的に考えてみましょう。働く意志や予定がない方は「ダメ」と言うことです。よってたとえば、女性の方が結婚のため円満退職され、結婚後は専業主婦を夢見ているような場合は、「ダメ」となります。また子宝に恵まれ、出産後は退職し、我が子のため育児に専念する予定の方も残念ながら「ダメ」となります。続いて、労働能力について具体的に考えてみましょう。簡単に言うと、働ける状態にある体であるという事です。よって、妊娠、出産、育児、病気、ケガの状態で働けない方は「ダメ」となります。身体に障害をもっている方の場合は、障害の程度により労働能力に規制はありますが、一定の職種において労働能力がある場合はオーケーです。

 次に失業状態にあることとは、まあー、そのままですが…内緒で働いている場合はもちろん「ダメー」です。失業状態ではないため、基本手当の受給資格の対象でなくなります。

 以上が基本手当の受給資格の条件となり、基本手当を受給するためには、一定の手続きが必要となります。

 まずは、失業した方の住所を管轄するハローワークに出向き、「求職の申込み」の書類(ハローワークにある所定の用紙に記入)と、会社からもらった離職票を提出し、受給資格があるかどうかが確認され、受給資格の決定(所長さんが決めます)を受けることになります。

 次回は続きになりますが、失業の認定および基本手当の支給についてご説明いたします。


平成12年度定時総会 役員は全員留任  お楽しみ抽選会で盛り上がる

 ながく咲いていた官庁街通りの桜の花も散りはじめた5月16日、平成12年度(第27回)当所婦人会(会員39名)の定時総会が陽静閣において開催されました。

 勝山会長の挨拶につづき、会長が議長となり審議に入りました。11年度の事業報告、決算関係書類の承認、そして新年度の事業計画、収支予算が原案どおり承認されました。次に任期満了に伴う役員改選は、役員から辞任の申し出もありましたが、その件は一時預かりで、今後の役員会で審議することとし、全員留任となりました。

 つづいて、来賓の十和田市経済部商工観光課長の福村氏より祝辞をいただき、川上専務理事の乾杯の発声で懇親の宴に入りました。懇親会では心のこもった春の香りのお料理と手踊り、それぞれの得意の芸を出し合いなごやかなひとときを、そして「お楽しみ抽選会」では、パオステーションの野月さんがみごと婦人自転車を当て、大喜びの笑顔がとても印象的でした。

 大いに盛り上がった後は恒例、全員での手踊りでさわやかな汗を流してお開きとなりました。

文 婦人会広報委員会


中小企業官公需発注計画のお知らせ

 県中小企業団体中央会では国の指定事業として、県内中小企業者の受注機会の増大を図るため、四半期ごとに、県内に事務所を有する国の機関、地方公共団体から官公需に関する情報を収集しております。平成12年度中小企業官公需発注計画の第1回目が取りまとめられました。

 ご覧になりたい方は当商工会議所窓口へ備え付けてありますのでご自由にご閲覧ください。

1.特定品目の発注

2.特定品目の落札結果

3.工事の一般競争の発注

4.役務の一般競争の発注

5.工事の公募型指名競争の発注

6.工事の落札結果


創業・異業種進出人材確保を応援

 創業や異業種進出を行い、労働者を雇い入れる中小企業、個人の方が対象。

◎中小企業雇用創出人材確保助成金→雇い入れた労働者の賃金の2分の1を1年間補助。(6名まで)

◎需給資格者創業特別助成金→創業に伴い、中小企業雇用創出人材確保助成金の支給を受ける事業主の方が、個人事業主であり、かつ、創業の前日まで雇用保険の受給資格者であった場合受給できる。

◎中小企業雇用創出雇用管理助成金→雇用管理制度の改善を図る事業にかかった費用の2分の1を最高100万円まで助成。(20万円以上の場合)

◎中小企業雇用創出等能力開発給付金→教育訓練に要した費用の4分の3及び、その間の賃金の4分の3を助成。

※ただし、労働者を雇い入れる前に、雇用管理改善に関する計画(改善計画)を作成し、都道府県知事の認定が必要。

《詳細》雇用・能力開発機構都道府県センター(電話017―777―1234)


フリーマーケット出店者募集

 駒街道パワーアップ実行委員会(小関 力 委員長)では、駒っ子広場と駒街道を活用し、月1回のイベントを企画。4月・5月に引き続き、フリーマーケットを開催します。

《出店の資格》中学生以上の方。プロ、アマ問いません。ただし、中・高生は学校の許可が必要。また、飲食物の売買を伴う場合は、保健所の許可が必要。

《日時》6月25日(日)、午前10時から午後3時まで。

《場所》官庁街入り口「駒っ子広場」。雨天の場合は、商工会館1階ホール。

《申込》電話24―3201坂本まで(携帯090―3368―2840)

《主催》駒街道パワーアップ実行委員会

《共催》(社)十和田市観光協会、十和田商工会議所


短時間労働者の能力活用に関する業種別使用者会議

 短時間労働者の業種や地域に応じた環境整備を目的に、能力活用策の好事例紹介や意見交換、講演会等を開催。

日時 6月26日(月) 13時30分〜15時45分

場所 十和田商工会館4階会議室

参加料 無料  申込〆切 6月16日

講演 「パートタイマーの雇用管理の現状と課題」

講師 赤坂道俊氏(八戸大学商学部教授)

対象業種 卸売り業・小売り業・飲食業

主催 (財)21世紀職業財団 TEL017−776−2028

申込 十和田商工会議所会員サービス課 TEL24−1111

 (※次回は9月ごろ開催予定)

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