十和田商工会議所ニュース

『Frontier』より 1999年7月

会議所県連の会員大会開催  県内7会議所が十和田に結集

  街づくりの推進など全64項目を採択

あおもり産業振興懇話会 県商圏実態調査結果

  地域振興券の利用状況について 共同記者会見

 kenren.jpg (6358 バイト)青森県商工会議所連合会(会長・梅内敏浩青森商工会議所会頭)の第49回会員大会が6月4日(金)当市のグランドホールで開催された。同大会は、県内の7商工会議所から提出された国、県への要望事項の決議採択をするために、毎年持ち回りで開催される。また大会前日には十和田富士屋ホテルで同連合会の役員会・総会が開催され11年度の事業計画・収支予算、県知事に対する要望説明会の開催(7月8日)、「あおもり産業振興懇話会」の設置など8つの協議事項が承認。大会当日は、県内7会議所の会頭、副会頭、専務理事を含む57名が出席し盛大に開催された。

 大会開催に先立ち、梅内会長は「活力ある地域振興のためには、自助努力と意見活動が必要」と新県連会長としての意気込みを述べた。

 来賓を代表して木村県知事と中野渡十和田市長が祝辞を述べ、知事は「地域経済の振興は大変なこと。決議には敬意を表したい」とし、昨年の文化観光立県宣言の支援への感謝と「今年度のスポーツ立県宣言も経済波及効果が非常に大きいもの」と協力のお願いをつけ加えた。中野渡十和田市長も「県経済を支える連合会には期待も大きい」と県商工会議所連合会への今後の期待と激励の言葉を述べた。

 大会の議長は当所の稲本会頭が努め議事を進行。平成11年度大会決議の採択にあたり、当所の平野副会頭が決議文を読み上げた。大会決議(案)は満場一致で採択され、その後、各会議所から提出されている平成11年度の最重点要望事項について各々商工会議所の会頭、副会頭が説明。当所からは田島副会頭が3項目について説明した。

 大会終了後、別室にて・県連の11年度事業計画と「あおもり産業振興懇話会」の設置、・青森県商圏実態調査結果について、・地域振興券の利用状況について共同記者会見が開催された。

 「あおもり産業振興懇話会」は継続的なものとして年4回開催予定。全産業を見据えた、総合的で自由闊達な意見交換をとおして、産業振興に関する具体的なアクションプログラムの提言を目的とする。記者会見で梅内会長は「各会議所は各地区のことを要望すればいい。懇話会は各地区のネットワークを大事にして議論し、全県的に考えていきたい。オーバーラップはしない。あくまで基本は各会議所にある」と懇話会の位置付けをコメント。また、懇話会の委員は21名の企業人と学識経験者他からなるが、十和田市からは太子食品(株)の工藤茂雄氏、(株)ササキコーポレーションの佐々木忠一氏がいる。

 21世紀の青森県は豊かな経済基盤を確立した真に誇れる郷土でありたい。青森県商工会議所連合会は、懇話会の提言実現に向けて積極的な活動を展開していく。

大会決議

 今、21世紀を目前にして、社会全般の構造変化が進み、地方分権の流れが加速され「地域の主体性」が大きく問われている。

〜中略〜

 このため、平成11年度は、新たに企業人、学識経験者等からなる「あおもり産業振興懇話会」を設置し、本県の地域間、産業間を横断的に連携して産業振興を図る具体的なアクションプログラムの提言をいただき、この実現に向けて事業を展開していくこととしている。

 さらに、東北新幹線「盛岡〜新青森間」の早期完成をはじめとする高速・広域交通体系の整備や中心市街地活性化を柱とした総合的な街づくり、文化観光推進のための環境整備と広域連携の促進などの次の重点要望事項について、行政・関係団体との連携協調、そして行政と民間の役割分担を図りつつその実現に向けて、県内7商工会議所の力強い結束のもと、積極的な活動を展開していくものである。

最重点要望事項

1 高速・広域交通体系の整備促進について

 1. 東北新幹線「盛岡〜新青森間」の早期完成

 2. 青森空港の整備促進並びに機能充実

 3. 青森港、八戸港の港湾施設の整備促進

 4. 東北縦貫自動車道八戸線(八戸・青森間)等の高規格幹線道路の建設促進

 5. 国道・主要地方道等の整備促進

2 街づくりの推進について

 1. 中心市街地活性化への支援

3 文化観光振興について

 1. 文化観光推進のための環境整備と広域連携の促進

上記を含む要望項目64件、以上決議する

                       平成11年6月4日


継続不要は必要の3倍

地域振興券に関するアンケート調査結果

 県商工会議所連合会では県内地域振興券利用に関する効果測定についてアンケート調査を実施した。対象は県内8市(各地会議所で実施)6589社、回収2807社、回収率42・6%。調査期間5月8日〜14日。

◇実施結果概要

1、振興券配布1ヶ月前の対前年同月比売上高は、減少(31・9%)が増加(9%)を上回り、DIは、▲22・9%となった。かかる業況を不況の影響だけで説明するのは困難との見方から、地域振興券による買い控えは、ある程度生じたものと推測される。

2、地域振興券による最終消費需要かさ上げはごくわずか。振興券による最終消費拡大策が功を奏したのはごく一部の業種(婦人・子供服、飲食店)

3、地域振興券利用額が売上高に占める割合は平均3〜4%。但し、サンプル数10社以上の業種に限ると、婦人・子供服、眼鏡・アクセサリー・時計・カメラ、その他の小売業は振興券利用額割合が高かった。

4、地域振興券「継続必要」は18%、継続不要は53%で約3倍。「売上増加が一部の業種に限られた」、「最寄品業種では現金代替え手段として使われ、売上増に結びつかなかった」、「現金入手までの期間が長く事務手続きが煩雑」、「他にもっと有効な景気対策活用法がある」等が理由。

5、地域振興券と連動した販売促進活動は全体の2〜3割。商店街や事業共同組合等で380社(13・5%)、個店で528社(20・7%)。内、販売促進効果ありは団体で108社(28・4%)個店で169社(32%)。

(販促手段)幟、ポスター・チラシ、新聞広告、ダイレクトメール等。(販促内容)割引セール、旅行招待、消費税サービス、ポイントカード、スタンプサービス等。

◇地域振興券配布期間中の売上動向

●「以前とほとんど変わらない」との回答が6割を占める中で、婦人・子供服、飲食店、眼鏡・時計店等の専門店が売上増と回答。

●「以前とほとんど変わらない」との理由は、地域振興券の利用の大勢は商品購入の際に現金のかわりに代替えとして利用されているためと推測され、新規需要の掘り起こしにはならなかったと思われる。

◇期間売上高に占める地域振興券の割合

●5%未満が87%で、業種では身近な食品を扱うサービス業、小売業、飲食店、青果・米・酒等食品、婦人・子供服が多く、身近な出費にあてられていたことがうかがえる。

◇地域振興券継続の必要性

●継続を求める社は18%、約3倍の53%が必要なしと答えている。

●理由は地域振興券による売上増加が一部業種に限られたこと、食料品など多くの最寄品業種では現金代替え手段として使われ売上増に結び付かなかったこと等。主な意見でも記載しているとおり、もっと有効な景気対策をあげる社が多かった。

◇主な意見

1、換金までの期間が長く、手続きが煩雑だ。

2、特に好影響を及ぼしたとは思えない。

3、減税のほうが効果的である。

4、大型店での利用が多く、中小では少ない。

5、現金支払いが振興券に変わっただけ。

6、税金の無駄づかい。

7、つり銭を出せるようにして。

8、券の使い渋り、使いのこりが考えられる。


コミュニティFM開局来年5月を目指す

 設立検討委員会が発足

 限られた区域において、コミュニティ・行政・福祉医療・地域経済産業・観光情報等地域に密着した情報を提供し、豊かな街づくりとその他公共の福祉の増進に寄与することを目的とするコミュニティFM放送局を設立しようと、当所では6月10日第1回コミュニティFM放送設立検討委員会を開催した。

 FM9907.jpg (4065 バイト)当日は稲本会頭が「地域に密着した情報手段として、必ず地域発展に役立つもの。是非ご協力いただきたい」と挨拶し、各委員に委嘱状を交付。委員長として委嘱を受けた石川正憲氏は「設立を検討するのではなく、設立させる委員会と考えて進めていきたい」と委員会の今後についての抱負を述べた。同委員会は、設立の検討だけでなく、推進母体となるコミュニティFM放送推進協議会を設置し、開局(来年の5月ごろを予定)までの実質運営委員会となる。

 放送局の運営主体は、資本金約6000万円規模の株式会社組織を予定。放送局分類は、番組次第でリスナーと地元の広告を獲得でき、放送区域人口20万〜5万人前後に適した地方設置型。送信出力は20W。ちなみにこのレベルでは市内ほぼ全域と、車内など外にアンテナがあれば東は六戸町の犬落瀬付近、西は十和田湖町の新川原付近までが放送範囲に入る予定。

 また一般生活情報の他、緊急災害時等にライフラインがまひした場合の連絡・情報手段としても有効。

《番組例》

昨日のスポーツの結果、ゴルフ・つり・スーパーマーケット・求人・警察・消防情報、声の図書館、売ります・買いますコーナー、ゴミ収集地区案内、方言を残そうコーナー、耳で聞く県政・市政・広報とわだ・商工会議所だより等々。

《設立検討委員会の委員》

▽委員長 石川正憲((株)石川設計)▽副委員長 石川総一郎(石川不動産管理(株))▽委員 平井清治((有)丸善クリーニング)瀬上鈴夫(三本木商事(株))岩間惠美郎((有)岩間印刷所)竹ヶ原實(南部建設(株))田中光治((株)十和田観光ホテル)小原一則((有)オバラ化粧品店)松坂博義((株)上北鉄工)


LOBO6月結果

マイナス水準横ばい

夏のボーナス減少が予想 中央商戦への影響を懸念

 日本商工会議所が六月一日に発表したLOBO(早期景気観測)調査五月の景況を見ると、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース)は前月水準(▲四五・九)とほぼ同水準の▲四六・○となった。昨年八月に調査開始以来の最低値(▲六六・九)を記録した後、八ヵ月連続したマイナス幅の縮小は一服した状況となっている。

 産業別に見ると、建設業では、一部に公共工事の早期発注が出ているが、早期発注を求める声は引き続き多い。また民間需要の低迷が依然多いほか、「マンション関連は好調だが中小には影響が薄い」「住宅のリフォームも競争が激しく採算は厳しい」などの声もある。

 製造業では、電子部品関連、住宅関連の一部が「ここにきて対前年比受注増となった」「組合全体としては厳しいが、中には好転しているところもある」など業況の上向き傾向を指摘しているものの、受注の減少や業況の低迷の指摘が相変わらず多い。また「業況に下げ止り感があるが、上昇気配に転ずる兆候が見えない」といった不透明感も指摘されている。

 卸売業者では、「経済対策の波及効果により需要増が見込まれることから、先行きの期待感が見受けられる」ものの、「需要そのものについては低迷が続き、大幅売上増には時間がかかる」「流通経路の多様化により依然厳しい状況が続く」と見ている。

 小売業では、連休中は”安近短”の外出傾向もあり買い物客は多かったが、「客単価の下落から売上増には結びつかなかった」や「目玉商品のまとめ買いの増加」「必要なものを必要なだけしか買わない」などが指摘されている。また先行きについては、夏のボーナス減少が予想されることから、中元商戦への影響を懸念している。

 サービス業では、旅館、飲食店から「連休中はかなり好況だったがその後はパッタリ」などゴールデンウイーク後の低迷を、輸送からは「荷動きが鈍いため輸送力に過剰感があり、それに加えて運賃引き下げの要請もあり厳しい状況が続く」との声がある。

 向こう3ヵ月(6〜8月)の先行き見通しは全産業合計の業況DI(5月比ベース)が▲三四・○と現状より好転するとの見方となっている。

 景気に関する声、当面する問題としては新年度公共工事の早期発注に対する期待が多い。


パートタイム労働者を雇用されている会員の皆様へ

健康診断(無料)のご案内

 十和田商工会議所(短時間労働者雇用管理改善等推進委員会)では短時間労働者(パートタイム労働者)の雇用管理改善をねらいに、平成9年度から労働省より助成金を受け、様々な事業を実施しています。今回は会員事業所のパートタイム労働者対象に、無料で健康診断を開催することとなりました。この機会に是非受診して下さいますようご案内いたします。

・受診料 無料

・受診日時 8月20日(金) 午前9時〜午後3時

・受診場所 十和田商工会議所

・検診結果 約3週間前後に各事務所宛て、直接郵送。

・申込み 

  所定の用紙にご記入の上、7月23日必着で当所総務部まで郵送にてお申込み下さい。

・問い合わせ 当所総務部 24-1111 担当 中野

検査内容

1既往歴及び業務歴 2自覚・他覚症状 3身長・体重・視力・聴力 4胸にエックス線 5血圧 6尿中の糖・蛋白 7貧血 8肝機能 9血中脂肪 10血糖 11心電図

(35歳未満と36歳〜39歳は1〜6まで、35歳と40歳以上は1〜11までが受診対象)


川下りとせせらぎウオッチング 参加者募集

 おいらせ知の会

 奥入瀬川水辺で水生生物を観察、ゴムボートでの川下り。

《開催日》7月31日(土)(雨天の場合は中止)

《日程》8時45分集合(十和田市切田の昭和新橋右岸500m下流)、9時〜せせらぎウオッチング、12時〜昼食、13時〜川下り、15時ごろ終了。

《対象》小学校高学年以上ならどなたでも(先着30名)

《当日の持参品》おにぎりなど(豚汁を用意します)。濡れても良い服装と靴(長靴は好ましくない)。

《申込み問い合わせ》7月19日までに「おいらせ知の会」事務局 TEL(23)6141へ


平成11年度 青森県グラフコンクール 青森県統計協会

 県民に対する統計思想の普及向上と統計の表現技術の研鑽に資するため、小学・中学・高校生、一般から部門別に統計グラフを募集。

《課題》自由。小学校4年生以下は児童自ら観察・調査した結果をグラフにしたもの。

《締切・提出先》9月8日まで県統計協会(青森市長島一丁目1-1 県企画部統計課内 TEL0177(22)1111)へ提出。但し、小・中学生は9月1日までに市の統計担当課へ提出。


平成11年度募集 中小企業懸賞論文 中小企業組織活動レポート

 中小企業懸賞論文

 当財団の中小企業に関する調査研究に対する助成事業の一環。

《テーマ》・わが国の創業活動の問題点とあり方・21世紀の中小流通業の経営戦略・中小企業の財務戦略のあり方・ベンチャービジネスの資金調達

《応募資格》学生、中小企業関連の実務に携わっている方など中小企業・中小企業金融問題に関心のある方。グループ応募可。後期博士課程の大学院生、学会の個人会員の方は不可。

《賞金》本賞各30万円

中小企業組織活動懸賞レポート

 当財団の中小企業における組織化に対する助成事業の一環。

《テーマ》組織化・組合活性化のための有効事例。

《応募資格》中小企業組合、中小企業で実際に組織活動の実務に携わっている方、及び実践活動に関与している関係企業・諸機関・諸団体等の実務家。グループ応募可。本懸賞レポート既入選者(準賞者は除く)は応募できません。

《賞金》本賞各20万円

※共通事項

《締切》平成11年10月31日(当日消印有効)

《問い合わせ・送付先》東京都江東区木場5丁目11-17(商工中金深川ビル5F)TEL03(5620)1691財団法人商工総合研究所


融資利率情報

マル経の金利は年1.75%

マル経(小企業等経営改善資金融資)の融資利率が年1.75%に変更されました。

(平成11年6月11日より)

融資対象 商業・サービス業の場合 常時雇用が5人以下

     製造業・建設業等の場合 常時雇用が20人以下

融資限度 ・運転資金・設備資金に対して最高550万円 他、別枠450万円以内利用可

返済期間 ・運転資金→5年以内 ・設備資金→7年以内

申し込みは当所(24-1111)相談所


展示品紹介

十和田市立新渡戸記念館

 記念館では三本木原開拓の絵図、古文書、道具を中心に新渡戸家伝来の甲冑、稲造博士の遺品などを展示しています。今回はその中から新渡戸傳愛用の煙草盆を紹介します。

 nitobe9909.gif (16832 バイト)傳は、お酒は飲みませんでしたが「新渡戸のくわえきせる」と呼ばれるほどのヘビースモーカーでした。記念館にも傳愛用の煙草盆が残っています。

 黒柿と十和田のけやき材を使って作られたと伝えられています。

 ヘビースモーカーの皆さんもそうでない皆さんも、ふるさとの歴史を知るということは、自分の住んでいる町や村が好きになるということではないでしょうか。

 過去を訪ね、現在を考え、未来を展望してみてはいかがですか。

 

十和田市立新渡戸記念館 〒034-0031 十和田市東三番町24-1 Tel/Fax 23-4430

                             江渡 修一 記

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