十和田商工会議所ニュース

『Frontier』より 1998年11月

十和田商工会議所創立50周年

記念式典・祝賀会開催

先人の功績に敬意と感謝そして今後に全力

50yshikiten.jpg (18385 バイト) 当所創立50周年の記念式典と祝賀会が、平成10年10月27日(火)十和田富士屋ホテル・ グランドホールで開催された。当日の式典では、特別功労表彰など創立後50年の間の各功労を讃えた表彰も行われ、祝賀会では、約470名の来場者が、それぞれの思い出話しに花を咲かせた。

 当所創立50周年を祝して開催された記念式典・祝賀会は、10名のご来賓と100名のご 招待者、そして被表彰者を含む会員・議員他約360名、総勢470名の出席となった。

 式典では、小関常議員の司会により進行される中、平野副会頭が開会を宣言し、全員で 君が代斉唱と物故者への黙祷を捧げた後、稲本会頭が式辞を述べた。

会頭式辞

 「終戦直後の混乱期昭和22年秋、経済復興に寄せる市民の熱意に応えようと、商工業関 係者を中心に設立の気運が高まり、当時の三本木町長の本多浩治氏と三本木商業協同組合 の専務古川勘蔵氏が世話人となり、11名の発起人によって設立計画が進められ、二町七ケ 村を管内区域とし、23年7月28日(社)三本木商工会議所として正規の発足をみました。 その後、市制施行により三本木市と十和田村を区域とし、十和田市への改称に伴い十和田 商工会議所と改称され、45年、十和田湖町商工会の分離独立に伴い区域が十和田市一市の みとなり今日に至っています。顧みますと創立以来、諸先輩方のご苦労は、測り知れない ものがあったことと思います。財源難、商工会館建設、最初の商店街アーケード建設、大 型店対策問題など、取り分け40年代にかけては非常なご苦労があったようです。田中静一 会頭時代は、三市に次ぐ近代都市を目指すべきとの強い信念のもと、都市ガス、観光、金 融、不動産業と多くの企業を創設し、その人材供給拠点としての役割を当所が担いました 。本日この記念すべき日に当たり、先人のご苦労、ご功績に深甚なる敬意と感謝の意を表 し、改めて商工会議所の役割と重要性を自覚し、一層の努力を重ねていきたいと思います 。また、街の顔と言われる既存中心商店街の衰退は、当市も例外ではなく深刻な状況にあ ります。今こそ私ども商工会議所は、地域総合経済団体として、市民及び行政と一体とな って街づくりに取り組んでいかなければならないものと、意を新たにしております。創立 50周年を契機に、地域の更なる発展に貢献できるよう、役員議員はもとより、全会員挙げ て地域経済の振興と街づくりに全力を注ぎ、努力していく所存です」と、皆様に今後の変 わらざるご指導とご支援をお願いし、式辞とした。

 その後、特別功労表彰、永年勤続役員・議員表彰、永年勤続職員表彰、青森県知事表彰 が行われ、木村知事他6名の来賓から、今までの功績へのねぎらいと励まし、そして今後 の新時代に期待を込めたご祝辞をいただき、田島副会頭からの閉会のことばにより式典は 終了した。

 祝賀会は、壇上での鏡開きで始まり、尽きることのない思い出話に花が咲き、盛会裡に 終了した。


〜これまで実施された創立50周年記念事業〜

 昭和23年に十和田商工会議所が設立して以来50年の歳月が流れ、その間の歴史を記 念誌にまとめ上げました。本年度は『おかげさまで創立50周年』として数々の記念事業 を開催致しました。会員の皆様のご協力のもと、全て盛大に開催出来ましたことを深謝申 し上げるとともに今後とも宜しくお願い申し上げます。

記念ゴルフコンペ

50ygoluf.jpg (13531 バイト)

最初の記念事業6月23日のゴルフコンペは、参加者33名、十和田国際カントリークラ ブで開催された。第2回ゴルフコンペは10月28日参加者 名、みちのく国際カントリ ー倶楽部で開催された。

記念ボウリング大会

50yboul.jpg (17470 バイト)

7月3日に開催された50周年記念ボウリング大会。全36チーム。108名の参加とな った。(イーグルボール)

記念植樹

50yshiku.jpg (16025 バイト)「官庁街通りに植樹」を企画し、10月2日、十和田市の花「つつじ」を植樹した。また 、同時に記念碑を建立し、その下にはタイムカプセルが埋設された。カプセルには市勢要 覧や各種資料、名簿、記念誌等が納められた。カプセル開封はいつになるかは未定。

50周年記念誌が出来ました

式典に出席されなかった会員事業所には、後日ご送付申し上げます。

 

記念講演  10月9日市民文化センター 城山三郎氏と山田太一氏

50ybungei.jpg (15496 バイト)

『獅子の時代』『ふぞろいの林檎たち』等でお馴染みの、今最も有名なシナリオライター 山田太一氏による講演 「物語を捜して」より一部紹介

 日本社会には、作り変えなければならない『物語』がある。例えば、子供の教育につい てですが、3歳までにやっておかなければならないことがある・・・と言うが、本当にそ うなのだろうか?私はそうは思わない。人間は一律ではなく機械でもない、ひとりひとり 個別性がある。親子関係という『物語』が少し違うのではなかろうか。親はたいしたこと は出来ないが、親でなければ出来ないこともある。大事に思っているんだよ、関心を持っ ているんだよ、ということを伝えることが大切なのではないか。

 人間とは何なんだろうと考える知識がなければ既成の物語を変えることは難しい。科学 的なもの、合理的なものが正しいという考えが日本社会にはまだまだある。人間の心の現 実は、不合理なことの方が多い。人生や宇宙の理(ことわり)が大事。人間は簡単な物語 では判断出来ないものだ・・・。

今日の企業小説ブームの先駆となり、渋沢栄一氏のことを書いた作品『雄気堂々』など伝 記小説にも話題作の多い作家城山三郎氏による講演 「人間的魅力について」より一部紹介

 飛行機乗りで、海軍兵学校を出た西さんという方は、海軍で世話になったお返しに、終 戦後は引き上げ船に乗り、引き上げ業務の底辺で水夫として働いた。その後自衛隊に入り 飛行機乗りに戻った。彼は部下に「機体トラブルがあっても、地上の安全が確認できるま で脱出ボタンを押すな。安全な場所まで機体を持っていけ」と教育していた。不運にも飛 行中エンジントラブルで亡くなったが、言うはやさしいが、彼はそれを実際に実行した人 です。そういう生き方をした人、そこまで出来る人はすばらしいと思います。

 当時この原野を開拓するにあたって渋沢栄一さんが(渋沢農場)ずいぶん力を貸したと のことですが、私も彼のことを『雄気堂々』という小説で書いている。渋沢は、埼玉の百 姓の息子として生まれ、当時の出世コースからはずれた身分の出でした。その彼が、なぜ これほどまでに立身出世出来たのか。渋沢という人間は、とにかく誠心誠意、心をすべて 相手に傾けて話をする。だから彼に引かれた人が多いのでしょう。自分の置かれた状況で 、とにかく勉強し、「自分だったらこうする」と、無駄なことおかしいことを上申する。 聞き入れてもらえなくても何回も何回も繰り返す。後に500といわれる会社を持ち、6 00といわれる社会事業をやることとなるが、人を見る目、人間に興味を持つことは最後 まで変わらない。「日本の経済をやる人は、右手にソロバン、左手には論語」と話し、晩 年、アメリカにおける排日運動のさ中、実質のリーダーと会って解決に導くなど日本のリ ーダーの在り方を示してくれた人である。・・・

 人間は、色々な人間味がある。それを知るということによろこびが有ると思う・・・。


八戸・十和田・奥入瀬ライン整備促進大会開催

 新幹線八戸駅と上十三地域とを結ぶ主要地方道八戸三沢線、国道45号、国座右102号 の整備促進を早期に図り、地方の道路整備を重点的に推進するために、整備促進大会が、 去る10月1日十和田市民文化センターで開催された。

 このラインは、県内から東北新幹線八戸駅へ向かう重要なアクセス道路であり、青森県 の産業・経済・観光・文化・生活等を担う東西横断基幹道路となる。大会では、八戸市、 十和田市、十和田湖町、六戸町、五戸町が心を一つにし、約1000名の参加者となった 。また、来賓の県知事、地元国会議員、県議からは、「文化観光立県を宣言した青森県に は、重要なルートである」と、同ライン整備の重要性に深い理解を得、万歳三唱をもって 決議することとなった。


取引相場のない株式の評価の改正

 商工会議所では、相続税の負担軽減等、事業継承に係わる税負担の軽減を要望している が、成果の一つとして、このたび、国税庁・財産評価基本通達が改正され、相続等におけ る取引相場のない株式の評価方法が一部改善された。

 取引相場のない株式を評価する場合、大会社・中会社、小会社の3区分の会社規模で評 価方式が異なり、会社規模が大きいほど類似業種比準方式の適用割合が高まるため評価上 有利になるとされている。

 今回の通達改正は、会社規模を判定する際の業種区分について、従来の「卸売業」「卸 売業以外の業種」の2区分に加えて「小売・サービス業」の区分を新設し、会社規模判定 基準の1つである取引金額区分を引き下げたものである。

 この改正の結果、「小売・サービス業」の会社の株式について、取引金額によっては従 来の区分より大きな会社規模と判定されるため、評価額の提言が図られる。

 詳細は、最寄りの税務署まで。


青森県中小企業危機突破総決起大会

〜中小企業対策費の拡充で中小企業の活力を取り戻そう〜

 去る10月13日、「中小企業対策の拡充で中小企業の活力を取り戻そう」をスローガンに 、青森国際ホテルに於いて青森県中小企業危機突破総決起大会が開催された。

 この大会は、青森県商工会議所連合会、青森県中小企業団体中央会などの5つの団体が 主催となり、参加者は総勢約500名、当所からは40名の参加となった。沼田県連会長の 主催者代表挨拶、そして、県知事や地元国会議員等の挨拶の後、『中小企業対策費の拡充 について』など、関連する全4項目についての意見発表となり、最後に当所の稲本会頭が 、決議案を読み上げ、満場一致で採択された。

決議文内容(一部省略)

・平成11年度の予算編成にあたって中小企業対策費の思い切った拡充を図ること

・中小企業金融対策をさらに強化すること

・街づくり関連3法を、中心市街地活性化の視点から、相互の整合性をもって施行・運用 すること

・東北新幹線八戸・新青森間早期完成を強力に推し進めること


第11回十和田商工会議所共済制度加入者大会

山本譲二&YAYA

 今年で11回目を迎えた当所共済制度加入者大会。今回は当所創立50周年記念ということ もあり、去る10月11日グランドホールを会場に、歌手の山本譲二さんとYAYAさんを招 き、前歌に11月デビュー予定で当市出身の北川利彦さんの歌もまじえ、特別企画で盛大に 開催された。

 お食事と抽選会を楽しんだ後、三人の迫力のあるショーが最後まで間断なく続き、「み ちのく一人旅」や当市にも親しみのある「奥入瀬」など譲二ファンにはたまらないひとと きとなった。


LOBO9月結果

製造、卸売業が最低水準  消費促進策に期待

 日本商工会議所が十月五日に発表したLOBO(早期景気観測)調査九月の業況を見る と、全産業合計の業況DI(前年同月比ベース。以下同じ)は調査開始以来の最悪値を更 新した前月水準より〇.二ポイントマイナス幅が縮小して▲六六.七となった。マイナス 水準での推移は平成三年四月以来九十カ月連続となっている。

 産業別に見ると、建設業では、公共工事が徐々に出ているものの、一部からは中小零細 まで仕事が回って来ない、民間工事の落ち込みが続いていることから依然として仕事の絶 対量が不足している。

 製造業では、電子部品、造船、輸送用機器の一部には受注増があるが、取引条件悪化に よる収益率の低下(機械)をはじめ、受注の減少や採算の悪化など厳しい状況になってい る。卸売業では、小売店の廃業による卸先の減少のほか、「粗利の悪い商品が多く、忙しい 割に売上が増えない」との声がある。

 小売業では、若者向け衣料、キャラクター商品、食料品の売上が好調ではあるが、長引 く消費の冷え込みによる客単価の下落などの指摘も引き続き多い。また、イベントを企画 したものの台風の影響による機会ロスが指摘されたほか、毒物混入事件の影響による飲料 の売上減も指摘されている。

 サービス業では、旅館で相次いだ台風の影響による客数の減少が多く、キャンセルが二 千件を超えた地域もある。飲食では消費者に節約指向が定着し売上がますます減少してい る。  向こう三カ月(十〜十二月)の先行き見通しは、全産業合計の業況DI(今月比ベース )は▲五二.一と厳しい見方となっている。

 景気に関する声としては、金融システムの早期安定や消費を促す施策をあげている。


十和田テクノミックス会員募集のご案内(異業種交流会)

 十和田テクノミックスは、商工会議所の異業種交流推進事業の中で発足したグループで 、自主運営になってから、早や4年たちました。現在の会員数は21名で、商品開発グルー プと自己啓発グループに別れ、月1回の例会の他に各グループがそれぞれに活動し、出席 率も90%と大変活発です。 「十和田市の活性化は、十和田テクノミックスから!」  と全員燃えています。この機会に仲間になりませんか。お互いに、切磋琢磨しあいなが ら発展していきましょう。

 今回は10社程度を目安に入会希望者を募集しています。(ただし、入会の承認を必要と します。)

 前向きなお考えをお持ちの皆様のお電話をお待ちしております。

※連絡先 会長 久保力夫(久保電気) TEL 23−5875

    事務局長 丸井英彦 TEL 22−5252(十和田東病院内)


青森県産業技術開発奨励制度のご案内

 県内中小企業者及び県民の優れた技術開発・研究活動から生まれた成果を広く県内に根 ざした技術として確立するとともに、技術開発促進のための機運を醸成するため、当該研 究に係わる特許権及び実用新案権の取得に対する支援を行います。

支援の内容

応募の中から本県地場産業の振興上、特に必要と認められるものに対し、出願済みの特許及び実用新案登録に係わる諸費用について予算の範囲内で助成。

原則として 出願料、審査請求料、弁理士手数料。

対象となる研究 産業関連研究、資源関連研究及び公害防止・エネルギー関連研究。

・平成7年10月以降に完成した研究で、本制度と同等以上の制度による支援を受けたこと のない研究。

・実施効果が顕著で、本県産業の振興に寄与すると認められる研究。

応募資格 県内中小企業者及び県民。

募集期間 平成10年10月1日(木)〜平成11年1月8日(金)

問い合わせ・申込先 

青森県産業技術開発推進協議会事務局(青森県商工観光労働部工業 振興課 担当・松本)

TEL 0177(34)9381

wpe1.jpg (1467 バイト)